さくらももこのエッセイ
私は中学生の時からさくらももこのエッセイが大好きでよく読んでいた。
ゆるいのにどうしたらこんなに情景の浮かぶ、素敵な 文章が書けるのだろうととても不思議に思う。きっとももこ先生は、目に見えるものが全て面白く映っていたんだろうなあ、夕焼けや雨や石ころや木々に感動して。
ももこ先生のエッセイを読むと、「ああ、そうそう。その気持ち、わかる。」と思うことがたくさんある。
小さい頃、とにかく動物を飼ってみたかったり、親が喜んでくれるだろうと思ってやったことで失敗して怒られたり、小狭いベランダや庭をなんとか本に出てくる素敵な空間に変えてみたかったり。
それは、というようなことを私もしたからだ。
ももこ先生の作品には綺麗な景色や、キラキラした宝石がよく出てくる。
私も憧れていた。でも、憧れていた事は覚えていても、どう憧れていたかは忘れてしまった。当時、綺麗に思っていた夕焼けや木、花、雨、それにどう感動していたかは忘れてしまった。今はどうとも思わない、むしろ煩わしかったりする事もあるくらい。
でもさくらももこの文章を読むと、それらがどこからかジワジワと浸み出してきて一つの章を読み終える頃にはすっかり思い出している。ああ、そうだった、こんな気持ちだったんだと思っている。
読み終わった後、何かを美しい、面白いと思っている。
その気持ちは残念ながら長くは続かないのだが、だからこそ何回も読み返す。
私はいつも何かにヒントを得ようと作品に挑む。(趣味のミステリは別、この面白さは別に書きます)
映画も漫画もエッセイも美術展示も、何か自分の人生にヒントを与えてくれるものはないかと思っている。だから映画や小説 など、そういうものにはお金を惜しまない事にしている。
「ヒント」に助けてもらいたい、とは思っていない。
ただただ、自分の人生が面白くならないか?
自分の理想の人間に近づくために何か取りこぼしているものはないか?
他の人は何に心動かされているんだ?という好奇心もある。
さくらももこのエッセイは、そんな私にぴったりだ。
ももこ先生が面白いと思った事、美しいと思ったもの、独特の観点から描かれるその描写は私にいつも「大事なもの」を与えてくれる気がするのだ。思い出させてくれる、という言葉も当てはまる。
今回は「おんぶにだっこ」を買った。
今年初めから仕事に復帰し、いろいろあって本屋に行けずにいたらいつの間にか出版されていた。でもきっとそういうのも、「読むタイミングは今だぞ!」って感じで与えられている気がする。神様なんか大っ嫌いだが、そういう巡りあわせみたいなものはあったりして、と思う。
前の記事でも書いたが、現在抑うつ状態でいつ仕事に復帰できるかわからない。
その間、出来るだけ「ヒント」を得たい。
(画像貼れませんでした、うまく紹介するにはどうやるの?)
https://www.amazon.co.jp/おんぶにだっこ-集英社文庫-さくら-ももこ/dp/4087458776/ref=sr_1_1?adgrpid=57421372310&gclid=EAIaIQobChMI87qJntre5QIViKqWCh2ifwDpEAAYASAAEgIddPD_BwE&hvadid=338547659734&hvdev=c&hvlocphy=1009461&hvnetw=g&hvqmt=e&hvrand=9640435602322646085&hvtargid=kwd-496331067022&hydadcr=4076_10899478&jp-ad-ap=0&keywords=さくらももこ+おんぶにだっこ&qid=1573356644&sr=8-1
島田